漢文漢詩の名言一覧 生きる上で指針となる言葉を探している方へ

このページでは、漢文・漢詩の名言をジャンルごとに紹介します。それぞれのリンクに飛んでもらうと、全文を確認できます。
生きる上で指針となる言葉・座右の銘になる言葉を厳選しているので、是非自分に合ったものを見つけてみて下さい!

1、道徳・友情に関する名言 よりよい人間関係を築くために

道徳に関する名言

巧言令色、鮮し仁。(『論語』)
→外面(洋服・メイク・言葉)ばかり取り繕う人は中身がないことを述べる。

人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う。(『論語』)
→「自分はどれだけ努力しても認められない」という考え方がダメなことを教え諭す。

己の欲せざる所、人に施す勿れ。(『論語』)
→自分がされたくないことを他者にすべきではないことを述べる。

徳は孤ならず。(『論語』)
→優しい人・正しい人には必ず味方が現れることを述べる。

君子は和して同ぜず。(『論語』)
→立派な人は調和はするが迎合はしないことを述べる。

能く五つの者を天下に行なうを仁と為す。(『論語』)
→人間関係で気を付けるべき5つの事柄について説く。

孝弟なる者は、其れ仁の本為るか。(『論語』)
→親への愛情が優しさの根本であることを説く。

利に放(よ)りて行えば怨み多し。(『論語』)
→自分の利益ばかりを追い求めると怨みを買うことを述べる。

ぎたるはおよばざるがごとし。(『論語』)
→何事もやりすぎは逆効果であることを述べる。

備わらんことを一人(いちにん)に求むる無かれ。(『論語』)
→他者に完璧を求めるべきではないことを述べる。

三人行えば、必ず我が師有り。(『論語』)
→誰からでも学ぶ姿勢が大切であることを述べる。

過ちてば則ち改むるに憚(はばか)ること勿かれ。(『論語』)
→自己の失敗と向き合うことの大切べるさを述べる。

義を見て為(せ)ざるは、勇無きなり。(『論語』)
→勇気なくして正義の心は発揮できないことを述べる。

富みて驕ること無きは易(やす)し。(『論語』)
→お金を持っている人は道徳的に振る舞うのが簡単であることを説く。   

仁者は難きを先にして獲るを後にす。(『論語』)
→見返りを求めないのが真心であることを述べる。

仁者は其の言や訒(じん)。(『論語』)
→偏見などに基づいて発言するのではなく、慎重に発言すべきことを述べる。 

友情に関する名言

孤帆の遠影 碧空に尽き 唯だ見る長江の天際に流るるを(李白/「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」)
→憧れの人との別れの寂しさをうたう

世事は浮雲 何ぞ問うに足らん 如かず高臥して且く餐を加えんには(王維/「酒をんではいてきに与う」)
→人生がうまくいかない友人に優しい言葉をかけて励ます

何れの時か一樽の酒 重ねて与に細かに文を論ぜん(杜甫/「春日 李白を憶う」)
→敬愛する親友との再会を強く願って楽しみにする

飛蓬(ひほう) 各自遠し、且つは手中の盃を尽くせ(李白/「魯郡の東 石門にて杜二甫を送る」)
→あえて明るい言葉をかけて親友と別れる

君に勧む 更に尽くせ一杯の酒 西のかた陽関を出づれば 故人無からん(王維/「元二の安西に使するを送る」)
→遠くへ引っ越す親友を心配する

君去らば春山誰と共にか遊ばん 鳥啼(な)き花落ちて水空しく流れん(劉商/「王永を送る」)
→親友と別れてしまうから、かつて一緒に楽しんだことがもう楽しめないことを伝える

花発(ひら)けども風雨多し 人生別離足(おお)し(于武陵/「酒を勧む」)
→友情が実っても、何かしらが原因となって別れることが多いと述べる

三五夜中 新月の色、二千里外 故人の心(白居易/「対月憶元九(月に対して元九を憶う)」)

我を生む者ものは父母なれども、我を知る者は鮑子なり。(『史記』管晏列伝)
→自分を最も評価して知ってくれている友人を讃えた言葉。いわゆる「管鮑の交わり」。

士は己を知る者の為に死し、女は己を説(よろこ)ぶ者の為に容(かたちずく)る。(『史記』刺客列伝)
→人間は自分を評価してくれる者との間に強い絆を感じることを述べる。

2、勉強・努力にまつわる名言 自分を奮い立たせるために

学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し。(『論語』)
→真にあるべき理想の学び方を述べる。

故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る。(『論語』)
→実践で活かせてこその勉強であることを述べる。

今 女(なんじ)は画(かぎ)れり。(『論語』)
→才能が無いことを言い訳にする弟子を諭す。

学は及ばざるが如くせよ。(『論語』)
→継続と復習の大切さを述べる。

之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。(『論語』)
→学び方の最上は、「楽しみながら学ぶこと」

学べば則ち固ならず。(『論語』)
→学びを深めれば偏見が減ることを述べる。

道に聴きて塗に説くは、徳を之棄つるなり。(『論語』)
→少し聞きかじった(学んだ)だけで知ったふりをすることを戒める。

知らざるを知らずと為す。是れ知るなり。(『論語』)
→見栄を張って知ったかぶりをすることを戒める。 

為すこと有らんとする者は、辟(たと)えば井を掘るがごとし。(『孟子』)
→井戸は水が出るまで掘らなければ成果が得られないように、人間も結果がでるまで努力しなければならないという言葉。

青は之を藍に取りて、而れども藍よりも青く、冰(こおり)は水之を為して、而れども水よりも寒(つめた)し。(『荀子』)
→緑色の藍の草でも、加工すれば美しい深い青色になるように、人間も才能がなくともコツコツ努力すれば、大きく成長できることを述べる。

人一たび之を能くすれば己 之を百たびし、人十 之を能くすれば己 之を千たびす。(『中庸』)
→他者より何倍も努力することができれば、優れた人になれることを述べる。

朝の気は鋭、昼の気は惰、暮れの気は帰。(『孫子』)
→作業するなら夜より朝がベストであることを述べる。

彼 其れ之を天に受くるや、此のごとく其れ賢なり。之を人に受けざれば、且つ衆人と為る。(王安石/仲永を傷む)
→とびきり優れた才能を持っていても、努力しなければただの凡人となることを警告する。

雪に耐えて梅花麗しく 霜を経て楓葉(ふうよう)丹(あか)し(西郷隆盛/「天意を識る」)
→雪や霜といった寒さを乗り越えて梅の花や楓が育つように、人間も辛いことを乗り越えてこそ大きく成長できることを述べる。

時に及びて当に勉励すべし 歳月 人を待たず(陶淵明/「雑詩 其一」)
→時間は人を待ってくれないため、後悔しないよう楽しむべきことを述べる。

朝には青糸の如きも暮には雪と成る 人生意を得れば須らく歓を尽すべし(李白/「将進酒」)
→人生はあっという間に終わるのだから、楽しめる時に思う存分楽しむべきだと伝える。

謂う勿かれ今日学ばずとも来日有りと 謂う勿かれ今年学ばずとも来年有りと(朱熹/「勧学文」)
→「今日頑張れなくても明日がある」と自分に言い訳する人間へ忠告する。

3、勝負・処世に関する名言 競争社会を勝ち抜いていくために

彼を知り己を知れば百戦して(あや)うからず。(『孫子』) 
→勝負に負けないために、徹底した情報収集・分析の大切さを述べる。

兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるを()ざるなり。(『孫子』)
→作業(戦い)をする際には、正確さより早さを優先させるべきことを述べる。

将は(いか)りを以て戦いを致すべからず。(『孫子』)
→勝負する際には、怒りに囚われると損をすることを述べる。

凡そ説の難きは、説く所の心を知り、吾が説を以て之に当つべきに在り。(『韓非子』)
→説得する時のコツは、「正しいかどうか」「論旨の明確さ」「表現力」ではなく、「相手の考え・意見に寄り添えるか」ということを述べる。

夫の相い為にするを挟まば則ち責望し、自らの為にすれば則ち事行われる。(『韓非子』)
→相手に見返りを求めるとうまくいかないという名言。

・百里を行く者は九十を半(なか)ばとす。(『戦国策』)
→物事は完成させるまでの間際が特に大切だという名言。

・鶏口(けいこう)と為るも牛後(ぎゅうご)と為る勿れ。(『戦国策』)
→鶏口=小さな集団のトップ、牛後=大きな集団に従うことのたとえで、「大きな集団に従うより、小さな集団のトップでいたほうがよい」ことを述べる。
漢文に頻出の「動物を用いた比喩表現」を理解してうまく補足できるようになろう!

・愚者は成事に闇(くら)く、智者は未萌(みほう)に見る。(『戦国策』)
→愚かな人間は物事が表面に現れてもまだ気付かず(大事になってはじめて困り果て)、賢い人間は物事が表面に現れないうちに察知(して対処する。)ことを述べる。

・聖人の事を制するや、禍を転じて福となし、敗に因(よ)りて功を為す。(『戦国策』)
→優れた人間は、悪いことを良いことだと捉え、失敗を糧に成功をおさめることを述べる。
→いわゆる「禍転じて福と為す」の元ネタ。

柔弱は剛強に勝つ。(『老子』)
→柔らかくて弱々しい存在こそが勝つことを述べる。

4、リーダー論に関する名言 チームをうまく引っ張っていくために

之を導くに政を以ってし、之を斉えるに刑を以てすれば、民免れて恥なし。(『論語』)
→ルールで厳しく縛り付けるより、まごころと礼儀で接するべきことを説く。

其の身を正しくする能わずして人を正すを如何せん。(『論語』)
→自分がしっかりしていないと相手を正すことはできないことを述べる。

政を為すに徳を以てするは、譬えば北辰其の所に居りて、衆星 之に共(むか)うがごとし。(『論語』)
→道徳こそが人を導く根本であることを述べる。

之に先んじ、之を労す。(『論語』)
→他者に言うだけで自分は何もしていない人を批判する。

君 君たり、臣 臣たり、父 父たり、子 子たり。(『論語』)
→自分の役割にふさわしい言動をすることの大切さを説明する。

・之を道(みちび)くに政を以し、之を斉(ととの)うるに刑を以てすれば、民免れて恥ずること無し。之を道くに徳を以てし、之を斉うるに礼を以てすれば、恥ずる有りて且つ格(ただ)し。(『論語』)
→リーダーがルール+罰で人々をマネジメントすることのデメリットと、道徳+マナーで人々をマネジメントすることのメリットを述べる。

苛政は虎よりも猛なり。(『論語』)
→リーダーがろくでもないのが脅威となることを伝える。

卒を視ること嬰児の如し、故にこれと深谿に赴むくベし。(『孫子』)
→リーダーが部下を引っ張るにはまず愛情を注ぐべきことを述べる。

5、恋愛に関する名言 人生を素敵に彩るために

一日見ざれば 三月の如し(『詩経』/子衿(しきん))
→一日逢えないと、何ヶ月も会っていないほど愛おしい気持ちを述べる。

于嗟(ああ)闊なり 我を活かさず 于嗟(ああ)洵なり 我を信ばしめず(『詩経』/撃鼓)
→戦争に向かった男が無事に帰ることができる、将来を約束した女性への想いをうたう。

彼の美なる孟姜 洵に美にして且つ都なり(『詩経』/有女同車)
→男が好きな女性にベタ惚れしている様子を描く。

匪(か)の女の美を為し 美人の貽なればなり(『詩経』/静女)
→意中の女性にもらったプレゼントを心から喜ぶ。

士の耽るや猶お説くべきも 女の耽るや説くべからざるなり(『詩経』/氓(ぼう))
→恋愛において、男より女のほうが情が深いことを述べる。

情人 遙夜(ようや)を怨み、竟夕(きょうせき) 相思を起こす(張九齢/「望月懐遠」)
→遠距離恋愛する女の気持ちを歌う

氷を飲むも(きはだ)を食うも志 功なく、晋水 (こく)(かん) 夢中に在り(魚玄機/「情書 李子安に寄す」)
→意中の男性への猛烈な想いを述べる。

無価の宝を求むるは易きも、有心の郎を得るは難し(魚玄機/「李億員外に寄す」)
→高価なものを手に入れるのは簡単ですが、本当の愛をそそいでくれる男を見つけることは難しいことを述べる。

応に価高きが為に人 問はざるなるべし 却て香甚だしきに練りて蝶 親しみ難し(魚玄機/「売残牡丹(ばいざんぼたん)」)
→高貴な牡丹を美しい女性にたとえ、美しい女性が美しいからこそ孤立していることを述べる。

詎(なん)ぞ減ぜむ当春の淚 能く思人の腸を断たしむ(沈約「詠桃(ようとう)」)
→きれいな桃の花を観賞しても、愛する夫と離れ離れだからうまく楽しめない様子を描く。

何(いつ)か当に共に西窓の燭を剪(き)りて 却て巴山 夜雨の時を語るべし(李商隠/「夜雨 北に寄す」)
→妻と離れて暮らす夫が、秋の雨の夜に妻への想いを述べる。

6、反省・自戒に関する名言 客観的に自らを省みて生きやすくするために

学を絶てば憂い無し。(『老子』)
→学ぶことをマイナスに捉える言葉。

五色は人の目をして盲せしむ。(『老子』)
→便利な道具やサービスによって人間は苦しんでしまうことを述べる。

強梁なる者は其の死を得ず。(『老子』)
→意志が強いor頑固であることは、時にろくでもない結末を生んでしまうという言葉。

井鼃せいちは以て海を語るべからざるは、虚に拘めばなり。(『荘子』)
→狭い世界に閉じこもって、広い世界があることを知らないことを述べる。「井の中の蛙」の元ネタ。

彼は矉を美とするを知るも、矉の美なる所以を知らず。(『荘子』)
→ブサイクな女性が美人の真似をしても美人にはならないように、自分にあった磨き方があるという話。

福の禍と為り、禍の福と為るは、化極むべからず、深測るべからざるなり。(『淮南子』)
→何が幸運で何が不幸かは、時間が経たないと分からないことを述べる。いわゆる「塞翁(さいおう)が馬」の話。

五十歩を以て百歩を笑はば、則ち何如。(『孟子』)
→自分が大してできていないのに、自分を勘違いしていることを指摘する。「どんぐりの背比べ」に類似する。

兔復た得べからずして、身は宋国の笑いと為る。(『韓非子』)
→昔、木こりが偶然うさぎが得られたことで、またうさぎが得られると何もしなかったことのように、古い慣習に囚われて時代に合わせることができない人間を批判する。いわゆる「守株」の話。

雲を望みて高鳥に慚じ 水に臨みて游魚に愧ず(陶淵明/「始めて鎮軍参軍と作(な)りて曲阿(きょくあ)を経しときに作る」)
→雲や鳥、魚と比べ、自分が仕事によって不自由な立場におり、人間本来の生き方ができていないことを恥じる。

恨むべし 学業に勤むることを知らずして 書斎の窓の下に年華を過さんことを(菅原道真/「ろうげつどっきょう」)
→1年の終わりに、うまく勉強できないことを反省する。

7、自然・風流にまつわる名言 心を豊かにするために

中庭に雑樹多きも 偏(ひと)えに梅の為に咨嗟(しさ)す(鮑照/「梅花落(ばいからく)」)
→寒い中でも花を咲かせる梅を手放しで称賛する

遥かに知る是れ雪ならざるを 暗香の来たれる有るが為に(王安石/「梅花(ばいか)」)
→梅の花が咲いたことが匂いで分かると述べる

月の耀(かがや)くは晴れたる雪の如し 梅花は照れる星に似たり(菅原道真/「月夜に梅花を見る」)
→月と梅の花を風流に雪と星にたとえる

月に醉いて頻りに聖に中(あた)り 花に迷いて君に事えず(李白/「孟浩然に贈る」)
→月・酒・花を存分に楽しみ、世俗のわずらわしさから距離を置く高尚な境地をうたう。

杯を挙げて名月を迎え 影に対して三人と成る(李白/「月下独酌(げっかどくしゃく)」)
→孤独な夜を明るく目一杯楽しむ

夜来 風雨の声 花落つること知る多少(孟浩然/「春暁(しゅんぎょう)」)
→起きてすぐ花のことを想うほど余裕のある心情を述べる。

春宵一刻 値千金(蘇軾/「春夜(しゅんや)」)
→春の夜は大変な価値があることを述べる。

時に微涼有り、是れ風ならずして(楊万里/「夏の夜に涼を追う」)
→夏の暑い夜に竹や木、虫の声が聞こえてきて、微かな涼しさを感じることを述べる。

心頭を滅卻(めっきゃく)すれば火も亦た涼し(杜荀鶴/「夏日、悟空上人の院に題す」)
→夏の暑い日でも、メンタル次第で涼しさを感じることができると述べる。

永夜 痛飲に宜しく、曠野 遠遊に宜し(楊万里/「秋に感ず 其五」)
→秋は酒を呑むのも出かけるのにも良い季節であることを述べる。

桃花 流水 杳然として去る 別に天地の人間(じんかん)に非ざる有り(李白/山中問答)
→人里離れた山で過ごすことを喜ぶ。

好雨 時節を知り 春に当たって乃ち発生す(杜甫/「春夜 雨を喜ぶ」)
→春の夜に降る雨を喜ぶ。

静かに愛す花に和して落つるを、幽(かす)かに聞く竹に入る声を(僧皎然「微かなる雨」)
→雨音を視覚と聴覚で楽しむ。

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