孫子(そんし)の思想・名言格言について分かりやすく解説! 勝利・成功を掴み取りたい方へ(受験・就活)

こんにちは。このページでは、孫子の思想や名言について、現代に引きつけて分かりやすく解説します。

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孫子(そんし)とは? 孫子の兵法とは?

孫子とは?
・孫子(本名は孫武)とは、春秋時代末期(前五世紀頃)、呉の王であった闔廬(こうりょ)(?~前496)に仕えた名将である。(およそ孔子と同年代)『史記(しき)』には、次のような伝承が記されている。

・孫武は、(せい)の出身であり、呉王に謁見した。王は、「あなたが記した13篇の兵法書はすべて読んだが、試しに宮中の女を使って軍の指揮をしてもらえるか。」と頼んだ。孫武は了承し、宮中の美女180人を集めた。孫武は、それを二部隊に分け、王が寵愛する姫二人を各部隊の長とし、これから行う命令について繰り返し説明した。

・そして、いざ命令を下したものの、女たちは笑うだけで命令に従わない。孫武は「徹底的に命令を説明しても、下した命令が守られないのは、隊長の責任である。」と言い、隊長である(あい)()2人を斬り殺そうとした。王は慌てて処罰を止めさせようとしたが、孫武は、「将軍が陣中にある時は、君主の命令でも従えないことがあります。」と答え、愛姫二人を斬り殺し、代わりの者を隊長に任命した。そして、再び命令を下すと、女たちは整然と命令を遂行するようになった。

・王は愛姫2人を失ったが、孫武の才能を認め、将軍に任命した。その後、呉は孫武らのはたらきにより、当時大国であった楚を破り、また斉や晋を脅かし、天下に実力を示した。

・ 以上が現在伝わる孫武の事蹟である。しかし、これ以外に孫武の記述はほとんど存在せず、謎の多い人物である。

孫子の兵法とは?
・孫武が記したとされる兵法書。長い中国の歴史の中で最も尊重されてきた兵法書であり、日本はもちろん、西洋でも読まれてきた。

・孫子の兵法は、その名の通り戦争に関する理論をまとめているが、現代においては、内容の普遍性が注目され、兵法という枠組みを超え、勉強・スポーツ・ビジネスや処世術など、広い分野に応用されている。

・実際、孫子の兵法を読んでいる著名人は多い。(長嶋茂雄・野村克也・孫正義・ビルゲイツ…)

孫子の名言① 彼を知り己を知れば百戦して(あや)うからず 情報収集・分析の大切さ

【現代語訳】
敵の情報をしっかりと把握し、また味方の実情もしっかりと把握していれば、100回戦っても危険なことはない。
できの実情を把握せず、味方の実情のみ把握してれば、勝敗は五分五分である。敵と味方の実情どちらも把握していなければ、戦う度に必ず危険な状況に陥る。

【原文】
知彼知己者、百戦不殆。不知彼而知己、一勝一負。不知彼不知己、毎戦必殆。

【書き下し】
を知りを知れば百戦してあやうからず。を知らずしてを知れば一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば戦うごとうし。

【解説】
・戦争で負けないためには、敵と味方の情報収集・分析が何より大切であるという言葉。これは、戦争に限らず、おおよその物事に適用することが可能である。

(例)受験勉強における大切な情報
己→自分の実力に関する情報(各教科の実力。マーク式・記述式それぞれの実力など)
 →自分が勉強する環境に関する情報(家庭・学校・予備校など)
敵→志望校に関する情報(大学の定員数・受験者数・出題科目と配点・問題の傾向など)

→受験生のあなたは、どれくらい上の情報について知っていますか?自分の実力も大して知らないのに、受験しようとしていませんか?志望校がどのような問題を出すのか分析できていないのに、受験しようとしていませんか?

→がむしゃらに頑張るのが悪い訳ではありませんが、せっかく努力するのであれば、しっかりと事前に分析をした上で行いましょう!そのほうが成功確率は段違いに上がるでしょう。

(例)就職活動における大切な情報
己→コミュニケーション能力
 →文章力
 →一般教養力
 →身だしなみ
 →自分が向いている業種や働き方
 →自分の長所と短所
 →学生時代最も力を入れたこと
 →志望理由

己→各企業がいつから選考をはじめるか(選考スケジュール)
 →各企業の仕事内容or社会貢献のあり方
 →各企業の勤務地 
 →各企業の施設環境
 →各企業の待遇(給料・休日・福利厚生・有給消化率…)
 →各企業の経営状況・社風(自由or厳しい…)
 →どのようなスキルが磨けるかor活かせるか

→就活生の方は、上の事項について、しっかりと情報を収集・分析した上で就活に臨んでいますか?就活で何が大切なのか分からないまま、あるいはいつから就活がはじまるのかも知らないまま、何となく就活していませんか?それでは中々うまくいかないことも多いでしょう。

→特に己の事項において、コミュニケーション能力は大切です。なぜなら、企業が学生に充分なコミュニケーション能力を求めているからです。
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【まとめ】
・勝ちたいor成功したいのなら、徹底して必要な情報を収集・分析して念入りに準備すべし!

【補足】「必勝」と「不敗」の違い
・孫子の兵法では、「必ず勝つ」ではなく「殆からず(敗北することはない)」と述べるのはなぜか?これは、「勝利かどうかは相手の出方次第だが、負けは明らかに自分の分析・準備不足によるので、敗北を回避することは可能」と考えているからです。
→『孫子』は「必勝を目指す書」というよりは、「敗北を避ける書」と表現するほうが的確。タブーを減らしていって、致命的な敗戦を避け、手堅く勝てる戦いに勝っていくイメージ。
→「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負け無し。」(野村克也)
→無論、この考えには理想論的な部分がある。「自分の全てを尽くし、どれほど準備しても、不測の事態が起こって敗北してしまう」ことは、現実でもよく起こります。この場合、自分に敗北の責任を求めるのは酷な話か。
→ただし、「敗北というのは常に己の準備不足が原因」という姿勢のほうが、勝利しやすくなることは明白です。逆に、原因を自分以外に求め、言い訳ばかりする人間は成長できない?

・「百戦して殆うからず」=致命的な敗戦を避けるというのは、受験で言うなら「全てに落ちる」「浪人したが落ちる」などを避けると解釈できるか。それを避けるために、自分と相手の情報収集・分析・準備が必要。

孫子の名言② 兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるを()ざるなり 正確さより早さが大切?

【現代語訳】
戦争では、まずい点があっても早めに切り上げた事例はあるが、戦い方が巧みで長引いたという事例は存在しない。

【原文】
兵聞拙速、未睹巧之久。

【書き下し】
兵は拙速なるを聞くも、未だ功久なるをざるなり。

【解説】
・戦争において、巧みさより早さを重視すべきという言葉。

・現在この言葉は、しばしば戦争を作業・仕事に置き換えて解釈される。内容の完璧さ(巧みさ)を求めいつまでも作業を続けていると、集中力が途切れミスが増え、時間の浪費に繋がる。ならば、たとえミスが多少あっても、ある程度の所で素早く切り上げ、次の仕事に向かったほうがまだ良い、という考え。
→あなたは、勉強や仕事において、完璧を求めすぎてうまくいかなかったことはありますか?
→「作業が早ければいくらミスがあっても良い」という訳ではありませんが、作業を0%→10%にするのと、90%→100%にするのとでは、圧倒的に後者のほうが時間がかかります。作業は進行度が高まれば高まるほど、進みが遅くなっていくものです。
→100%の成果が一つあるより、80%が二つあったほうが、全体の作業量としては多く、効率が良いのは事実です。時と場合によっては、このように「質より量」を求めるのもあり?

孫子の名言③ 将は(いか)りを以て戦いを致すべからず 怒りに囚われると損をする?

【現代語訳】
将軍は怒りに任せて戦ってはならない。

【原文】
将不可以慍而致戦。

【書き下し】
将はいかりを以て戦いを致すべからず。

【解説】

・将軍のような、重要なポストにいる人間は、常に冷静な態度で物事を判断しなければならないという言葉。現代だと、将軍は上司や先生、両親に置き換えることができます。
→例えば、「部下に少しでもミスがあるとすぐに怒鳴って叱る上司」「生徒が少しでも態度が悪いとすぐに怒る先生」「子どもが失敗やいたずらをするとすぐに怒る両親」は、部下・生徒・子どもから嫌われてしまうだけでなく、むしろ逆効果になってしまう可能性すらあります。
→できないことや悪いことに怒りの感情を持ってしまう気持ちは分かりますし、怒りのエネルギーは強く、中々コントロールできないのも分かります。しかし、怒りは一時的なものであり、時間が経つと治まるものです。一時の感情に囚われることなく、冷静に接することができれば、人間関係が良好に気付けるかもしれません。
→「怒って叱る」のではなく、「冷静に過失を伝えてあげる」という姿勢がベターか?

・また、勝負事(受験や試合など)において、怒りや緊張、悲しみのような感情は、マイナスに働き、冷静な気持ちで受けないと、実力を出せないことがある。
→このような点でも、感情はできる限りコントロールする必要があるか。

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