漢文で書き下す際、ひらがなに直す漢字(助詞・助動詞)とスルーする漢字(置き字)を知ろう!

ポイント

  • 書き下す際には、「ひらがなにする漢字」と「スルーする漢字」に注意すべし。
  • 「ひらがなに直す漢字」については、助詞(之(の)・自/従/由(よリ)・与(と)・耶/邪(や)・哉/乎(かな)・耳/而已/爾(のみ)・者(は)・矣(かな))と、助動詞(不/弗(ず)・見/被(らル)・使/令(しム)・可(ベシ)・若/如(ごとシ)・也(なり))が存在する。
  • 「ひらがなに直す漢字」は、読みだけでなく、意味をしっかり抑え、現代語訳できるようにすべし。
  • 「スルーする漢字」については、而(じ)・於(を)・于(う)・乎(こ)・兮(けい)・焉(えん)・矣(い)が存在する。
  • 「スルーする漢字」は、書き下しでは無視してよいが、現代語訳の際は参照すべき時がある。それぞれ意味を確認しておくべし。

1、ひらがなに直す漢字(助詞・助動詞)について

こんにちは。本日は、書き下しで注意すべき事柄その②をお伝えします💡

先生こんにちは。今回は、前回出てきた「ひらがなにする漢字」と「スルーする漢字」を取り上げんですね。

そうです。マオさんはもう知っていると思いますが、漢文読解の基本中の基本で大切なので、抑えておきましょう!

まずは、「ひらがなにする漢字」について、具体的にどのような漢字が挙げられますか?助詞と助動詞、それぞれ分けて答えてみましょう。

えーと…
助詞→之(の)・自/従(よリ)・与(と)・耶/邪(や)・哉/乎(かな)・耳/而已/爾(のみ)
助動詞→不(ず)・見/被(らル)・使/令(しム)・可(ベシ)・若/如(ごとシ)・也(なり)
って感じですか?

いい線いってますよ!8割方正解といってよいと思います✨

注意点としては、
・「也」は助動詞「なり」だけでなく、助詞「かorや」(疑問or反語or詠嘆)の用法も存在する。
・「者(は)」という助詞も存在する。
・ 哉/乎(かな) には「かorや」という読み+意味も存在する。
・矣(かな=詠嘆)という助詞も存在する。
・不と同じような役割の漢字として「弗(ず)」が存在する。
くらいですかね💡

指摘されると分かるけど、割と抜けているものあったなぁ…💦

ひらがなにする漢字について、改めてまとめると以下の通りになります。

ひらがなになおす漢字について(助詞・助動詞)

助詞

之(の)=①「AのB」(Bという名詞を修飾する役割を果たす。「の」と訳す。)、②「AはBする」(主語の後にくる「之」。訳す必要はない) 

自/従/由(よリ)=動作や物事の起点を表す。「~から」「~からする」と訳す。

与(と)=並列を表す。「A与B」のように登場する。

耶/邪(や)=文末に登場する。①疑問or②反語の意味で訳す。文末に登場する。

哉/乎=「かorや」の場合は①疑問or②反語、「かな」の場合は③詠嘆の意味で訳す。

矣(かな)=詠嘆の意味で訳す。

※置き字としての「矣」の用法もあり。

耳/而已/爾(のみ)=限定の意味(~だけである)と訳す。文末に登場する。

者(は)=主語の強調をする役割。訳す必要なし。

※「者(もの)=人orもの」という用法もあり。

也(かorや)=疑問or反語or詠嘆の意味で訳す。文末に登場する。

助動詞

不/弗(ず)=打ち消し=「~しない」と訳す。

見/被(らル)=受身=「~される」と訳す。

使/令(しム)=使役=「~させる」と訳す。

可(ベシ)=①可能(~できる)or②許可(~してよい)or③当然(~すべき)or④推量(~であろう)で訳す。

若/如(ごとシ)=比況=「まるで~のようである」と訳す。

也(なり)=断定=特に意識して訳する必要なし。文末に登場する。

※「見/被(らル)」や「使/令(しム)」は、送り仮名だけで表される場合もある。

だいたい分かりましたが、ちょいちょい不安な所がありますね💦「也」が助詞と助動詞の両方の用法があるのがややこしい笑

あと、疑問とか反語とか詠嘆とか、正直よく分かってない部分あります💦

そのあたりは改めて授業で取り上げるので、ご安心下さい!まずは、これらの漢字が漢文で出てきた時は、ひらがなで直すことを意識しましょう💡

なお、これらの助詞・助動詞は、現代語訳でも問われることが多いので、意味までしっかり抑えておきましょう!

2、スルーする漢字(置き字)について

「ひらがなにする漢字」については、一通り解説できたので、次はあと1つの「スルーする漢字」=置き字について学びましょう。

置き字って「而」とか「焉」のことですよね?あれっていつもスルーしているけど、意味あるんですか?

実は意味ありますし、場合によっては読解に役立ちます。ひとまず一覧を掲げます💡

注目

文中に表れる置き字

而(じ)

・①順接(そして)or②逆接(~でも)の意味。

于(う)・乎(こ)

・「A于or乎B」のような形を取り、AとBの性質により、解釈が変わる。

・①Bが場所・時間・人、Aが動詞の場合、「BでorBへ」の意味。

・②Bが比較対象で、Aが形容詞or副詞の場合、「BよりもAである」という意味。

於(お)

・「于(う)・乎(こ)」と同じく①②の意味を持っている。

・①②に加え、「於」のみ「③Bが受身の対象であり、Aが動詞の場合、「AによってBされる」という意味」を持つ。

兮(けい)

・文学作品に登場し、リズムを整えるために用いる。訳す必要なし。

※「乎」はは文末に来ると疑問or反語or詠嘆の意味になる。

※「於」は、「於是(ここにおいて)」など、文頭にくる場合もあり。

文末に表れる置き字

矣・焉

・断定や強調の意味を表す。特に訳する必要なし。

於(を)・于(う)・乎(こ)は合わせて3つの意味があるんですね💦書き下しでは無視してよいけど、現代語訳する上では重要ですね!

その通りです。 於(を)・于(う)・乎(こ)については、また改めて解説しましょうか💡
ひとまず本日は、書き下す際、注意すべき漢字をしっかり覚えましょう!

3、実践問題

それでは、これらができているか判断するため、問題を解いてみましょう!
以下の漢文について、書き下しをしましょう。

①辞は達するのみ。
②天帝我をして百獣に長たらしむ。
③信なれども疑われ、忠なれども謗(そし)らる。
④父母の子を愛するや、則ち之が為に計ること深遠なり。
⑤世俗の人、皆人の己に同ずるを喜びて、人の己に異なるを悪む。 です!

バッチリです✨。ちなみに、意味はそれぞれ以下の通りです。

①文章は、(余計な美しい表現などいらず、意味が)通じるだけで良い。(『論語』)
②天帝が私に百獣のおさにさせた。(『戦国策』)
③誠実であっても疑われ、忠実であってもけなされる。(『史記』)
④両親が子どもを愛する(ときは)、その子どものために遠い将来までの計画を立てるものである。(『戦国策』)
⑤世俗の人は、人がみな自分の意見に同調してくれるのを喜び、(逆に)人が自分の意見に反対することを嫌がる。(『荘子』)

なんか、面白い内容のものが多いなぁ…それはともかく、訳するのも中々難しいですね💦

現代語訳については、中々難しいので、現段階では気にせずとも良いですよ💡お疲れ様でした!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です