漢文の「自(みずかラ・おのずカラ・よリ)」の意味・例文を解説! | ハナシマ先生の教えて!漢文。

漢文の「自(みずかラ・おのずカラ・よリ)」の意味・例文を解説!

主要な意味一覧】
自分から/読み方→みづかラ
自然に・勝手に/読み方→おのづカラ
~から/読み方→よリ(助詞・起点を表す)
~に基づく・~だからだ/読み方→よル(助詞・原因を示す) 

①の用法の現代熟語→自作(自(みづか)ラ作ル)
②の用法の現代熟語→自動(自(おのづか)ラ動ク)
③の用法の現代熟語→自来(来タル自リ)

①と②は、一見どちらも「自ラ」となっていて判別が少し難しいです。基本的には文脈から判断する必要がありますが、①=主語が人、②主語が人以外(ものや現象)になりやすいという傾向があります。
(下の例文を参照)

まぁ漢文は主語を省略することが多いので、結局文脈を読む必要はありますが、これを意識していると識別しやすくなります!

【用例】
①子曰、「躬厚、而薄責於人、則遠怨矣。」(子曰く、「躬自(みづか)ら厚くして、薄く人を責むれば、則ち怨(うら)みに遠ざかる。」と。)『論語』
→孔子がおっしゃるには、「自分には厳しく、人には寛大にしているならば、誰からも怨まれることはないだろう。」と。

②読書百編、義見。(読書百編すれば、義自(おのづか)ら見(あらわ)る。)『三国志』
→読書を何度も繰り返せば、意味は自然と分かってくる。

古皆有死。(古より皆死有り。)『論語』
→昔から人は誰でも死んでしまうものだ。

④禍怨起。(禍 怨みより起こる。)『史記』
→災難は不満に思うことから生まれる。

どれも名言っぽい用例を引っ張ってきましたがどうでしょう?
③は「たとえ何度か読んで理解できなくても、めげずに回数をこなせば理解できるようになる!」というごりごり根性論な名言です笑。今どきではないですが、案外真理かも?

④はオカルトっぽいですが、個人的には信じています。経験上、いつもグチグチ周りへの文句を言っている人は、幸せにならないどころか、不幸を呼び寄せています💦

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