漢文に登場する「少」(少き・少なくして)の読み方・意味・用法を解説! | ハナシマ先生の教えて!漢文。

漢文に登場する「少」(少き・少なくして)の読み方・意味・用法を解説!

【意味・読み方】
①少ない/読み方→すくナシ(=寡・鮮)
②幼いor若い/読み方→わかシorおさなシ
③しばらく/読み方→しばラク
④珍しい/読み方→まれナリ)

特に②の意味と読みは頻出なので、必ず理解しましょう!
「年少(年が少(おさなorわか)い)」の「少」で理解すると頭に入りやすいです。

なお、④の「珍しい」という意味は、①「少ない」という意味とほぼ一緒なので、あまり神経質に覚える必要はありません。(読み方が異なるので、一応記しているだけです。)

【慣用表現】
少焉(しばらクシテ)→しばらくして
少時(しばらクシテ)→しばらくして

【例文】
①多算勝、算不勝。
(算多きは勝ち、算少なきは勝たず。)『孫子』
→勝利を計算できる根拠が多いと勝ち、勝利を計算できる根拠が少ないと勝てない。

時学書不成。
少(わか)き時 書を学ぶも成らず。)『史記』
→若い頃文字を勉強したが、身に付かなかった。

③落日、将帰又留。
(落日し、将に帰らんとするも又少(しば)らく留まる。)杭州望湖楼回/王安石
→日が沈み、帰ろうとしたがさらにしばらく(望湖楼に)留まっている。

④昔帰相識。(昔帰りしとき相識るは少(まれ)なり。)復愁/杜甫
→昔(故郷に)帰った時、知り合いはまれであった。

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