こんにちは。ここでは、漢文の置き字について解説します。
置き字 一覧
文中に表れる置き字
而(じ)
・①順接(そして)or②逆接(~でも)の意味。
于(う)・乎(こ)
・「A于or乎B」のような形を取り、AとBの性質により、解釈が変わる。
・①Bが場所・時間・人、Aが動詞の場合、「BでorBへ」の意味。
・②Bが比較対象で、Aが形容詞or副詞の場合、「BよりもAである」という意味。
於(お)
・「于(う)・乎(こ)」と同じく①②の意味を持っている。・①②に加え、「於」のみ「③Bが受身の対象であり、Aが動詞の場合、「AによってBされる」という意味」を持つ。※「乎」は文末に来ると疑問or反語or詠嘆の意味になる。
※「於」は、「於是(ここにおいて)」など、文頭にくる場合もあり。
兮(けい)
・文学作品に登場し、リズムを整えるために用いる。訳す必要なし。
文末に表れる置き字
矣・焉
・断定や強調の意味を表す。
・さらに、「。」の役割も果たす。そこまで意識して訳する必要なし。
→中学・高校で扱う漢文は「、」「。」が付いているが、元々の漢文には存在せず、ただ漢字が羅列するのみである。従って、「矣」「焉」は解釈する際、重宝された。
「於(を)・于(う)・乎(こ)」については、送り仮名がある場合、無視して良いです。なぜなら、前後の漢字の送り仮名が①「Bニ」(場所・時間・人)、②「Bヨリ」(比較)、③「AニB(セラ)ル」となるため、そこに注意して解釈すればOKです💡
以下の記事では個別に詳しく解説しています。