ポイント
- 「閑」については、①「閑(しず)か」=「静か」、②「ひまである」という意味を抑えておくべし。
- 「閑(しず)か」=「静か」の例文として、白居易の「晩秋閑居」という詩が挙げられる。
- ①「閑(しず)か」の意味を含む熟語として、「閑静(しずか)」「閑散(しずかで人がまばらな状態)」「閑居(世間を離れてしずかに過ごす)」が挙げられる。②「ひまである」は「閑職」の「閑」の意味である。
1、「閑(しず)か」の意味
先生こんにちは!前回は「患(うれ)う」について勉強しました💡「不患人之不己知、患不知人也。(人の己を知らざるを患えず。人を知らざるを患うなり。)」って言葉は、これからも覚えておこう覚えておこうと思います✨
ナナさんこんにちは。あの言葉は、是非心に留めておいて欲しいと思います。
本日は「閑(しず)か」について学びましょう!
「閑(しず)か」?日本語ではこんな風に読んでるの見たことでないです💦
そうですね。一応、現代日本語でも「閑(しず)か」と表記されることはありますが、大半は「静か」と表されますね。「閑(しず)か」=「静か」としてもらって大丈夫です💡
なお、「閑」には「しずか」に加え「ひまである」という意味もあるので、一応抑えておいて下さい。「閑職(かんしょく)」=「閑(ひま)な職(=役職)」の「閑」です。
「しずか」も「ひま」も、「静的なイメージ」という共通点があるので、無理なく覚えられそうです✨
良い着眼点です!そのイメージを大切にしましょう!
2、「閑(しず)か」の例文・名言
次に、「閑(しず)か」を用いた例文として、白居易の「晩秋閑居(ばんしゅうかんきょ)」という詩を紹介させて下さい💡
白居易は人里離れた場所に住んでおり、都会の煩わしいことから離れ、静かで穏やかに過ごしていました。
とある晩秋(10月くらい)、白居易は掃除をしていない庭を散歩します。その時の様子を、以下のように描写しています。
秋庭不掃攜藤杖、(秋庭(しゅうてい)掃(はら)わずして藤杖(とうじょう)を攜(たずさ)え)
閒蹋梧桐黄葉行。(閑(しず)かに梧桐(ごどう)の黄葉(こうよう)を蹋(ふ)みて行く。)
ナナさん、「(掃除していない)秋の庭を、藤で作った杖をつき、静かにアオギリの落葉を踏みながら散歩する。」と聞いて、どのような情景が思い浮かびますか?
えっと、白居易は人の少ない田舎に住んでいるんですよね…なんか、静かな庭で、落葉を踏む音だけが聞こえている感じですか?
そんなイメージでオッケーです💡ちなみに梧桐=アオギリの葉は、秋にこんな色になります。
なんか、「秋」って感じです。これが庭一面に敷き詰められてるんですね。秋になったら、紅葉狩りに行きたくなりました笑
この作品を通じて、秋の静かで落ち着いた雰囲気を味わってもらえれば嬉しいです✨
3、「閑静」「閑散」「閑居」と「閑(しず)か」
最後に、「閑(しず)か」の意味を含む熟語について抑えましょう!
ナナさんは、「閑静」「閑散」「閑居」という熟語を知っていますか?
「閑静」「閑散」は知ってます!「閑静」=「静か」で、「閑静な住宅街」みたいに使いますよね💡あと「閑散」=「静かで人がまばら」で、「日曜日なのに遊園地は閑散としている」みたいに使います。 「閑居」は分かりません…💦
「閑静」「閑散」は完璧な説明です。素晴らしい!
やった✨
ちなみに、「閑静」は「閑=静」なので「A=B」型の熟語ですね💡
「閑居」は、「閑(しず)かに居る」ですが、特に「(騒がしい世間から離れて)静かに過ごすこと」を指します。先程紹介した「晩秋閑居」の「閑居」も「世間から離れる」という意味があります。
たまに使うので、余裕があれば知っておきましょう!