こんにちは。本日は、できる限り楽に再読文字をマスターする方法を紹介します!
再読文字って、試験でもめちゃくちゃ出てくるから、是非マスターしておきたいですが、どのようにするのが良いのですか?
それは、面白くて覚えやすい例文ごと定着させることです。
これは、再読文字を含めた文法事項すべてに用いることができます。
なお、再読文字の基礎解説については、以下のページで行っているので、基礎から抑えたい方は、ご覧になって下さい💡
7(9)つの再読文字をマスターしよう!当(応)・須・宜・将(且)・未・盍・猶
もくじ
1、味わうべき再読文字の例文 7つ
具体的には、以下のような例文7つで再読文字を定着させましょう!
①及時当勉励、歳月不待人。(時に及んで当に勉励すべし。歳月は人を待たず。)
→その時々で勉強に励むべきである。時間は人を待ってはくれない(のだから。)(陶淵明「雑詩」)
②病癒多忘慎。須常思病苦時。(病癒ゆれば多く慎みを忘る。須らく常に病苦の時を思うべし。)
→病気が治れば慎んで生活することを忘れてしまう。常に病気で苦しんでいる時を(忘れずに)覚えておくべきである。(貝原益軒『慎思録』)
③宜戒却奨、須叱反笑。(宜しく戒しむべきに却(かえっ)て奨(ほ)め、須く叱るべきに反(かえ)りて笑うべし。)
→(普通だと)注意すべき(時)逆に(子どもを)褒めてやり、叱るべき(時には)逆に笑って(対応する)べきである。(『顔子家訓』教子篇)
④天将降大任于斯人也、必先苦其心志。(天の将に大任を斯(こ)の人に降(おろ)さんとするや、必ず先ず其の心志を苦します。)
→お天道様が人に大切な役目を与えようとする時には、必ず先にその人の心を苦しめる。(『孟子』告子下)
⑤驕而不亡者、未之有也。(驕(おご)りて亡びざる者は、未だ之有らざるなり。)
→おごり高ぶって身を滅ぼさない者は、これまで存在したことがない。(『春秋左氏伝』定公13年)
⑥子盍為我言之。(子蓋ぞ我が為に之を言わざる。)
→あなたは、どうして私のためにこれを言ってくれないのですか。(『孟子』公孫丑下)
⑦過猶不及。(過ぎたるは猶お及ばざるがごとし。)
→過ぎている(状態)は、まるで不足している(状態)と同じである。(『論語』先進篇)
どれも良いことを言ってそうなのは分かるんですけど、いまいち分かりません笑
大丈夫です。これから一つずつ解説するので、それぞれが名言であることが分かってくると思います!
2、「当ニ~べシ」の名言 「時に及んで当に勉励すべし」
①及時当勉励、歳月不待人。(時に及んで当に勉励すべし。歳月は人を待たず。)
→その時々で学ぶべきである。時間は人を待ってはくれない(のだから。)(陶淵明「雑詩」)
※「勉励」は言葉通り「勉強に励む」でも良いし、「(勉強を含め物事を)精一杯楽しむ」でもOK。
この例文は、「今学べる時に学んでおくべき」という、当たり前ですが大切なことを述べています。
「今学べる時に学んでおくべき」って本当に当たり前ですね…あんまり印象に残らないなぁ…笑
この例文は、「過去の勉強を思い返して後悔することはないか?」という質問から掘り下げていくと面白いです。
マオさんは、これまでの人生―たとえば高校生活を振り返って、「もっと勉強しておけば…」と思うことはないですか?
私は今高三で絶賛受験生ですが、めちゃくちゃありますね!笑
その気持ちはよく分かります。そしてその気持ちは、これからも節目ごとに思う可能性があります。大学生の終わり頃に「大学時代もっと勉強しておけば…」と後悔し、30歳になってから「20代でもっと勉強しておけば…」と後悔するように、人間は生涯にわたって自分の勉強不足を後悔するものです。
だからこそ「及時当勉励。(時に及んで当に勉励すべし。)」なのです。どうでしょうか?
良い言葉のように思えてきました✨
後悔しないようにするのは難しいけど、その時々のベストは尽くそうと思います!
3、「須(すべから)ク~べシ」の名言 「須く常に病苦の時を思うべし」
②病癒多忘慎。須常思病苦時。(病癒ゆれば多く慎みを忘る。須く常に病苦の時を思うべし。)
→病気が治れば慎んで生活することを忘れてしまう。常に病気で苦しんでいる時を(忘れずに)覚えておくべきである。(貝原益軒『慎思録』)
※「思う」は「覚えておく」の意味で解釈すべし。
これは、さっきの例文より分かりやすいです!風邪になってしんどいときは、「普段から手洗いうがいして規則正しい生活しよう!」って思うんですが、元気になると結局、手洗いうがいさぼったり、不規則な生活したりしちゃうんですよね…💦
私も同じような経験があります笑
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざもあるように、人間は普段から賢明に生きるのは難しいですよね💦
この名言は、ついついその場のノリで生きてしまう人間の未熟さが現れていると考えると、面白いですね✨
その未熟さが人間らしいといえばらしいのですが、できるだけ痛い目に遭わないよう、しっかり生きたいです笑
4、「宜シク~べシ」の名言 「宜しく戒しむべきに却(かえっ)て奨(ほ)む」
③宜戒却奨、須叱反笑。(宜しく戒しむべきに却(かえっ)て奨(ほ)め、須く叱るべきに反(かえっ)て笑うべし。)
→(普通だと)注意すべき(時)逆に(子どもを)褒めてやり、叱るべき(時には)逆に笑って(対応する)べきである。(『顔子家訓』教子篇)
親目線の名言ですね💡
私は親になったことはないですが、子どもの視点から見ても名言だって分かります!
子どもは沢山失敗しながら成長するものですからね。相当悪質なものでなければ、寛大な心で褒めたり優しく見守ったりするくらいがよいのかもしれません✨
私が子どもだったら、失敗しても褒めてくれると嬉しいなぁ…
良いこと言いますね!将来親になったら、こんな感じで子どもに接したいです✨
5、「将ニ~セントす」の名言 「天の将に大任を斯(こ)の人に降(おろ)さんとするや、必ず先ず其の心志を苦します」
④天将降大任于斯人也、必先苦其心志。(天の将に大任を斯(こ)の人に降(おろ)さんとするや、必ず先ず其の心志を苦します。)
→お天道様が人に生きる意味を与えようとする時には、必ず先にその人の心を苦しめる。(『孟子』告子下)
※「大任」は、ここでは「生きる意味」とやや意訳している。
これはちょっとピンときそうでこないです💦どうやって考えると名言に見えますか?
「自分が苦しい境遇にある時には、それを乗り越えた先に生きる意味が待っているから」と解釈すると味わい深くなりますね✨
そもそもマオさんは、「自分の生きる意味」や「使命」について考えたことはありますか?
あるといえばあります。特に、とても辛い目にあった時に、「私って生きる意味ない」みたいに、ネガティブに考えちゃいます💦
そういうことです。人間は失敗したり挫折したりした際、自分には生きる意味はないと考えてしまいがちです。しかし、この名言は、「辛い境遇を乗り越えた先に生きる意味がある!」という励ましの言葉になります。
なるほど💡自分が辛い時に思い出したい名言ですね!!!
6、「未ダ~ず」の名言 「驕(おご)りて亡びざる者は、未だ之有らざるなり。」
⑤驕而不亡者、未之有也。(驕(おご)りて亡びざる者は、未だ之有らざるなり。)
→おごり高ぶって身を滅ぼさない者は、これまで存在したことがない。(『春秋左氏伝』定公13年)
これは説明を聞くまでもなく分かります笑
調子に乗っているとろくなことがないですよね笑
そうですね。調子に乗っていると、必ずといってよいほど他者との関係がうまくいかなくなります。嫌われて仲間はずれになる原因になりがちですよね💡
こんな言葉が残っているということは、昔の中国でも同じだったんですね…笑
謙虚に生きます!笑
7、「盍ゾ~ざル」の例文 「子蓋ぞ我が為に之を言わざる」 名言はなし!
⑥子盍為我言之。(子蓋ぞ我が為に之を言わざる。)
あなたは、どうして私のためにこれを言ってくれないのですか。(『孟子』公孫丑下)
これは特に名言っぽくないですが、解釈で面白くなるパターンですか?
これに関しては本当にただの例文です。
めちゃくちゃ探しましたが、「盍ぞ~ざる」を用いた名言はどうしても見つけられませんでした…💦
そんなこともあるんですね笑
逆に言うと、その他の例文はめちゃくちゃ厳選しているので、是非味わいながら覚えて欲しいです!
なんか逆にこの例文が印象に残って覚えやすいかもです笑
8、「猶オ~ごとシ」の名言 「過ぎたるは猶お及ばざるがごとし」
⑦過猶不及。(過ぎたるは猶お及ばざるがごとし。)
過ぎている(状態)は、まるで不足している(状態)と同じである。(『論語』先進篇)
これは分かりやすいです💡
「何事もやりすぎはよくない!」ってことですよね?
その理解で大丈夫です。
特に「頑張る」「人に優しい」など、一般的に良いこととされていることに当てはまります。
頑張るのは良いことですが、頑張りすぎると病気になったり、効率が悪くなったりします。
人に優しいことは良いことですが、優しすぎるとダメ人間に寄生されたり、自分の時間が無くなったりしてしまいます。
具体例を挙げてくれるとよりよく分かりますね💡
まさに名言って感じがします✨
以上、再読文字を含んだ6つの名言(と1つの例文)を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
6つの名言は、どれも解説があれば名言であることが良く分かりました!
今後は、この名言を覚えることで再読文字をマスターできそうです✨
再読文字それぞれの解説は、以下のページをご覧下さい。
お疲れ様でした!