漢文に登場する「服(ふく)す」について解説 「服従」「服用」

ポイント

  • 漢文だと、「服」=名詞より「服す」と動詞で読み、①「従う」(服従の「服」)②「飲む」(服用の「服」)のような意味がある。
  • 「服す」を覚えるための重要熟語として、「服従」「服用」が挙げられる。
  • 「服従(服して従う)」は「服=従」でどちらも「したがう」という意味で、「服用」は、「服して用いる」で「(薬を)飲む」という意味。
  • 「服す」の例文として、「民者固服於勢、寡能懐於義。(民は、固より勢に服(ふく)し、 能く義に懐(なつ)くは寡(すくな)し。)」が挙げられる。

こんにちは。本日は、「服(ふく)す」について学んでいきましょう!

1、「服(ふく)す」の意味は「服従」「服用」で覚えよう!

「服」って一語で使っていると、どうしても「衣服」として解釈したくなっちゃうので、気をつけなきゃ💡

そうですね。漢文だと、「服」より「服す」と動詞で読み、①「従う」(服従の「服」)②「飲む」(服用の「服」)のような意味があります💡

その他、③(服を)着る、④(労働を)行う、⑤(罰を)引き受ける(服役の「服」)のような意味もありますが、とりあえず①②を知っておけば大丈夫です。

結構多いなぁ…💦

確かに多いです。とはいっても、①は「服従」、②は「服用」のように、熟語として今でも用いている意味なので、そこまで心配は必要有りません。

「服従(服して従う)」は「服=従」でどちらも「したがう」という意味で、「服用」は、「服して用いる」で「(薬を)飲む」という意味です

確かに!⑤の服役の「服」とあわせると、割と色んな意味の服を使ってるんだなぁ…✨

そうですね。「服す」は、熟語力が発揮される良いケースだと思います。

2、「服(ふく)す」の例文・名言

最後に、①「従う」(服従の「服」)の「服す」を含む例文を紹介します💡

「民者固服於勢、寡能懐於義。(民は、固より勢に服(ふく)し、 能く義に懐(なつ)くは寡(すくな)し。)」(『韓非子』)という言葉です。

どんな意味ですか?

「民衆は、もともと権力に服従するが、道徳に親しんで従う(者は)少ない。」という意味です。

うーん…分かるような分からないような💦もう少し具体的に言うとどんな感じです?

そうですね。この言葉は、「人を従わせようとするなら、道徳的なアプローチより、権力的なアプローチをしたほうが効果的だ。」と言い換えることができます。

仮に、ポイ捨てをする人が居たとして、近所の優しいおばさんと警察官のどちらから注意を受けたほうが効き目があると思いますか?

それは警察官では?逆らったら交番に連れて行かれそうですし。おばさんが優しく言うだけだと、軽く無視されそうです💦

そういうことです。もちろん、道徳的な優しい人間は、優しいおばさんと警察官、どちらに注意されても、反省できると思います。しかし、そこまで立派な人はあまりいないでしょう。人間、道徳より権力に従いがちということです。

なるほど…人を従わせるために、権力は効果的ってことですね💡

一方で、「惟賢惟徳、能服於人。(惟れ賢惟れ能く人を服す。)」(『三国志』)という名言もあります。「賢さとまごころ、この二つで人を従わせることができる。」という意味です。真逆ですね。ナナさんは、どちらが正しいと思いますか?

うーん…きれい事かもしれないけど、「惟れ賢惟れ能く人を服す」のほうが素敵で好きです✨

私は「民は、固より勢に服し、 能く義に懐くは寡し。」のほうが正しいと思います。世の中には、優しく接するとつけ上がって調子に乗る生徒が多いですからね……どうしても指示を聞かない学生には、時に「卒業させない」と脅すことも必要かもしれません。

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